映画レビュー / 『007 スペクター』マドレーヌとヴェスパの比べてしまった。
『スペクター』のボンドファールを務めるのは、レア・セドゥが演じるマドレーヌ。
噂に違わず、レアセドゥは超絶可愛い。特に今回は日本人好みな感じ。その真骨頂はアフリカ大陸を走る鉄道車内でのディナー。その登場シーンは息を呑むような美しさ。撮影現場はさぞかし良い雰囲気だったでしょう。
ボンドがマドレーヌとディナーを楽しんている最中にヒンクスが登場しボンドとの格闘に。ヒンクスの圧倒的な強さにボンドは苦戦するものの、マドレーヌの発砲によりヒンクスを撃退。過去に発砲した経験から銃への恐怖症を持っていたマドレーヌによる発砲でボンドは命を救われる。最終的にヒンクスはジョーズを想わせる様なラストシーンで命を落とす。
ヒンクスを撃退した後、すぐにボンドとマドレーヌによるラブシーンに移行。セックスに持ち込むタイミングは、ちょっと笑ってしまうぐらい唐突。銃への恐怖心を語っていたマドレーヌが、発砲直後にあそこまで熱く前上がっている様子にクエスチョン。ボンドの初任務であるカジノロワイヤルで出逢ったヴェスパであれば、マドレーヌの様に燃え上がることは無かったと思う。このシーンからも、ダニエルクレイグ・ボンドから始まった”リアル路線”が徐々に終わり始めていることを感じさせる。
そして、エンディング。
最後、宿敵オーペルハウザーを殺せる場面で、ボンドは引き金を引かなかった。最愛のヴェスパを拷問、殺害した相手をよく撃たなかった。ラストシーンはジェームスボンドらしくクールにする必要があるとは言え、殺害するものと思って観ていた。そんなことよりも大切なモノがある、と言う様に銃を投げ捨てマドレーヌの下に。現場処理は上司に任せ、愛するものと抱擁を交わすボンド。やっぱり最後までボンドは格好良かった。