比喩ログ

会話にオリジナリティを出す為に残した「比喩ログ」を紹介します。

『芸能人格付けチェック』に見る企画趣旨のズレ

f:id:che_hooligan:20160102011523j:image


こんばんは。正月の夜、のんびりテレビを観ていたらどうしても理解できない番組があったのでエントリーしてみる。
 
その番組は、芸能人格付けチェック。
f:id:che_hooligan:20160102011519j:image
特に毎年観ているという訳ではないけど、もちろん番組内容は理解している。
 
一流芸能人が、「価値の高いもの」と「低いもの」に対して、「価値の高いもの」をチョイスできるか否かを競う番組。例えば、「高級ワイン」と「安物ワイン」を目隠しした状態で飲んで、「高級ワイン」がどちらを当てるというもの。見事当てれば一流芸能人、外せば格付けが下がるという内容。
 
見どころは、大御所芸能人が「価値の低いもの」を選んでMCの浜田雅功に一刀両断されるところや、レギュラー出演しているGacktのホンモノを見極める力に感嘆する場面だ。
 
この企画の面白さ故、テレビ局の看板を担う正月の恒例番組である。この企画の発案者は大いに評価されるべきであるし、実際に評価されていると思う。
 
今年も、ワイン飲み比べ・演奏聴き比べ・肉食べ比べなどあらゆる出題があった。その中で、どうしても理解できない、番組の企画趣旨とズレているとしか思えない問題があった。
 
 
それは、第5問。
内閣総理大臣賞などの受賞暦がある小林國雄さんが作った1億円の盆栽」「餅やあんこで作った盆栽風のお菓子」を見比べる問題。
f:id:che_hooligan:20160102012544j:image
 
 
おかしくね?( ̄O ̄;)
 
 
 
この番組の企画趣旨で考えると、「高級盆栽」「手頃な価格で買える普通の盆栽」を見比べて、どちらが「高級盆栽」であるかを当てるという問題になるであろう。
 
“同じものでも、より価値の高いものを選ぶことができるか否か”を判別するのが企画趣旨なのに、「盆栽」と「お菓子」を比較してどちらが盆栽かを当てるのは的外れもイイ所である。
 
お菓子よりも高価な盆栽かもしれないけど、今回の比較はより価値の高いモノを選ぶというよりも、実際の木であるか否かをチョイスするものであり、一流どうこうは関係してこない。
 
 
なんで、こんなことになったんでしょう?
番組の企画会議で、誰かこの点にツッコミ入れなかったのかな。どうしても気になって仕方ありません。更に言うならば、Gacktであれば“この企画会議のズレ” に一言あっても良かった様に思う。
 
テレ朝の看板番組で、優秀なスタッフが沢山集まってるはずなのに、なんとも不可解な一面でした。
 
それとも他に狙いがあるのでしょうか?
他の意見がある方は是非聴かせて頂きたいです。
 

【比喩 Vol.14】正月だって例えの材料だ

明けましておめでとうございます!
2015年の反省や2016年の目標とか色々あるけど、そんなものは置いといて正月に紹介しておきたい比喩をピックアップ。


今回のヒューリスト-HYURIST-(←思い付きの造語)は、例えツッコミを得意とする“くりぃむしちゅー上田晋也

f:id:che_hooligan:20160101181008j:image


“遅いこと” は、比較的にツッコミの対象となる頻度が高いものと思われます。単純に「遅ッ!」とツッコミを入れるのも勿論アリですが、よりクリエイティブにオリジナリティを加えた上田のツッコミを本日は紹介します。








「1月3日の中央高速くらい遅いよ」


Uターンラッシュで混むもんねぇ笑 
年末年始の渋滞を何かに例えてみるのも面白いですね。ま、使うタイミングは今じゃないかもしれませんが。



【比喩 Vol.13】正月に大活躍?! “郵便配達人”を使った村上春樹の例え

f:id:che_hooligan:20151231194352j:plain

米小説家レイモンド・チャンドラー

 

 

村上春樹が強く影響を受けている小説家である。かつてチャンドラーの小説『ロング・グッドバイ』を翻訳した村上春樹は訳者の後書きでチャンドラーを評して以下の様な言葉を残している。

 

f:id:che_hooligan:20151210011349j:plain

 

 

プロットとはほとんど関係のない寄り道、あるいはやりすぎとも思える文章的装飾、あてのない比喩、比喩のための比喩、なくもがなの能書き、あきれるほど詳細な描写、無用な長広舌、独特の屈折した言い回し、地口のたたきあい、チャンドラーの繰り出すそういうカラフルで過剰な手管に、僕は心を強く引かれてしまうのだ。

 

 

 

きょうは、『ロング・グッドバイ』から比喩表現をピックアップ。チャンドラー作、村上春樹訳である。珍しいことに関する例え。

 

 

 

『 私にとって眠れない夜は、

太った郵便配達人と同じくらい希である。』

 

確かに。郵便配達人って太ってない印象があります。明日、元旦は1年で最も郵便配達人が活躍する日である。今日紹介した比喩は、ちょっとした会話の小ネタにも使えるのでは?

 

 

 

映画レビュー / 『007 スペクター』マドレーヌとヴェスパの比べてしまった。

f:id:che_hooligan:20151231131931j:plain

​『スペクター』のボンドファールを務めるのは、レア・セドゥが演じるマドレーヌ。

噂に違わず、レアセドゥは超絶可愛い。特に今回は日本人好みな感じ。その真骨頂はアフリカ大陸を走る鉄道車内でのディナー。その登場シーンは息を呑むような美しさ。撮影現場はさぞかし良い雰囲気だったでしょう。
 

ciatr.jp

 

ボンドがマドレーヌとディナーを楽しんている最中にヒンクスが登場しボンドとの格闘に。ヒンクスの圧倒的な強さにボンドは苦戦するものの、マドレーヌの発砲によりヒンクスを撃退。過去に発砲した経験から銃への恐怖症を持っていたマドレーヌによる発砲でボンドは命を救われる。最終的にヒンクスはジョーズを想わせる様なラストシーンで命を落とす。

 

ヒンクスを撃退した後、すぐにボンドとマドレーヌによるラブシーンに移行。セックスに持ち込むタイミングは、ちょっと笑ってしまうぐらい唐突。銃への恐怖心を語っていたマドレーヌが、発砲直後にあそこまで熱く前上がっている様子にクエスチョン。ボンドの初任務であるカジノロワイヤルで出逢ったヴェスパであれば、マドレーヌの様に燃え上がることは無かったと思う。このシーンからも、ダニエルクレイグ・ボンドから始まった”リアル路線”が徐々に終わり始めていることを感じさせる。

 

そして、エンディング。 

 最後、宿敵オーペルハウザーを殺せる場面で、ボンドは引き金を引かなかった。最愛のヴェスパを拷問、殺害した相手をよく撃たなかった。ラストシーンはジェームスボンドらしくクールにする必要があるとは言え、殺害するものと思って観ていた。そんなことよりも大切なモノがある、と言う様に銃を投げ捨てマドレーヌの下に。現場処理は上司に任せ、愛するものと抱擁を交わすボンド。やっぱり最後までボンドは格好良かった。

f:id:che_hooligan:20151231164857p:plain

映画レビュー / 『007 スペクター』中盤

f:id:che_hooligan:20151227182756j:plain

メキシコで殺した人間の葬式に参加。未亡人はモニカベルッチ。実に贅沢な使い方。
ここでボンドは、モニカベルッチに接近する際にお約束である『My name is Bond , James Bond.』というセリフを口にする。今回は囁きバージョン。
 
喪中の未亡人を葬式の日に抱くという日本のAVを思わせるような設定w
 
 
ここでモニカベルッチから会議が行われてる場所を聞き出し、ミッキーマウスという偽名を使って潜入。張り詰めた緊張感のある会議の演出は、ベタなのかもしれないけど、やっぱり息を呑む。しかしよくよく考えると24〜Twenty four〜とかも近い演出だと思った。ここで今回の適役であるオーベルハウザーと対面。そこからボンドは逃走しカーチェイスへ。
 
追っ手はヒンクスのジャガー。ボンドはもちろんアストンマーティン

f:id:che_hooligan:20150915125720j:plain

 

f:id:che_hooligan:20151227183032j:plain

スリリングで面白かったけども、ボンドカーに搭載されているQからのスパイ道具が物足りない。それに加えて今回の4つのボタンの内、唯一ミサイルだけ”玉切れ”というのもよくわからない。でもアイテム”AIR”を使って、パラシュートによる逃走を成功させ、着地した後のボンドは、相変わらずクールだった。
 

【比喩 Vol.12】益若つばさ を例えた2ちゃんねらー

“元”カリスマモデルの「つーちゃん」こと益若つばさ

f:id:che_hooligan:20151225121836j:image

 

バツイチのつーちゃん、先日熱愛が報道されましたね。
rabitsokuhou.2chblog.jp

 
 
個人的にはかわいいと思うけど、化粧のことや整形のことを揶揄されているのは事実。そんな益若つばさの昔の写真について、先ほど紹介したまとめ記事の中で面白い例えをしている人がいた。
 
まず、その昔の写真がコチラ。
f:id:che_hooligan:20151225122022j:image
 
衝撃的ですね。。笑 今の方が100倍かわいい。
この写真、皆さんならどう例えますか?ぼくが面白いと思った例えを紹介。
 
 
f:id:che_hooligan:20151225122204j:image
 
 
●●を××したみたいな■■
 
というのは、面白い比喩の公式の1つですね。
皆さんも身の回りの物事に対して、上位公式を使った比喩を試してみてはいかがでしょう。
 
 

【比喩 Vol.11】村上春樹に学ぶ、レビューの際に使う例え

f:id:che_hooligan:20151223035013j:plain

 

色んなブログを読んでみると、書籍レビュー記事のエントリーをよく見かけます。アフィリエイトに向いていたり、ブロガーに活字好きが多いという背景があるからだと思うけど、レビューコメントこそ比喩が活躍する場面かもしれない。

 

今回は、村上春樹の比喩を紹介。聴こえてきた”ピアノの演奏”への評価です。

 

 

 

誰かが遠くでピアノの練習をしていた。

上りのエスカレーターを下に向かって降りているような弾きかただった。

<出典>羊をめぐる冒険 

 

 

f:id:che_hooligan:20151223040129j:plain

 

 

 

村上春樹らしいメタファーですね。どういうところから着想して紡いだ文章なんでしょう。彼の1センテンスに込められたアイデア数が計り知れません。