比喩ログ

会話にオリジナリティを出す為に残した「比喩ログ」を紹介します。

Pumaがコンドームを作らないことを願う。byスイス代表・シャチリ【比喩.Vol26】

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どうも、フーリガン野崎😎™です。 

今日紹介したいのは、試合後にスイス代表シャチリがユニフォームサプライヤーのPUMAに言及したコメントです。

 

この記事の目次はコチラ▼

 

 

 

この例えの作者(HYULIST) 

スイス代表・ジェルダン・シャチリ(Xherdan Shaqiri)

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スイス代表のテクニシャン。写真はバイエルンミュンヘン所属時代。現在はストークシティで活躍している。彼はサッカーボールだけでなく言葉を使ったテクニックも優れていることが今回のコメントでわかった。r

 

 

 

どんな場面で使ったの?  

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グループリーグ第3節、スイスvsフランスの1戦で試合中にスイス代表のユニフォームが4度も破れるという珍事がおきた。

 

スイス代表・ジャカのユニフォームが敗れたシーン▼

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合計4枚もユニフォームが破れたことに対して、 以下の様にシャチリがコメントを残した。

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終わりに

ハイセンス!!!

世界中がユニフォームが破れたことを目撃していたけど、この現象に対して”コンドーム”を持ち出して表現したのはシャチリだけでしょう。それってかなりクリエイティブ。プレイスタイルだけでなく、頭の中も創造性に溢れてるプレイヤーですね。 

同じ物をみても、ヒトによって視点が異なる。シャチリの視点は、世界中が話題にしたくなるような視点でした。そこらへんのコピーライターよりもセンスがあるかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

【比喩.Vol25】BOVA入選作品ムービーに見る比喩

宣伝会議×ブレーンで開催されているオンラインビデオコンテスト「BrainOnlineVideoAward」(BOVA=ボバ)でおもしろい動画を見つけた。

 

BOVAとは、、、

協賛企業から出された課題に対して、 解決策となる動画を募集する「一般公募部門」と、 企業のマーケティング課題のために作られたオンライン動画を募集する「広告主部門」によって構成されています。

 

その中でも準グランプリに輝いたパイロットの書き易い「ボールペン」を訴求するムービーに注目した。書くことができなくなった小説家をパイロットのボールペンで遺書を書いていたら、ボールペンが書き易いからかスラスラと筆が進みアイデアも溢れてきて、「遺書」がベストセラーになるというユニークな動画。

 

その中から、「物が書けなくなった小説家」をこんな比喩で表現しています。

 

①計算間違いをする電卓

②羽のない扇風機

③窪みのないスプーン

④使い切った殺虫剤

 

 

他にもユニークな比喩が出てくるので、是非動画をお楽しみください。

 

youtu.be

 

 

【比喩.Vol24】"安いギャラ” を松本人志が例えてみた

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先日の松本家の休日で、例えボケの神様・松本人志がおもしろい比喩使ってました。

 

探偵ナイトスクープに松本が依頼者として出演し収録をしていたところ、松本家の収録に移動しないといけないことを説明する際に使ってました。

内容としては、「松本家はスズメの涙程のギャラなんだけど移動しないといけない」なんですが、松本はそこにもう一捻り。

 

「ほんっとスズメの目ヤニぐらいのギャラ」なんやけどなぁ〜。

 

スズメの目ヤニ 笑

気持ち悪いけど、スズメの涙なんてキレイな表現よりもユニークでおもしろい。

 

どこかで使いましょう!

 

 

 

【企画】マツコと有吉を気持ちよく躍らせる放送作家への賞賛

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毎週録画で観ているバラエティ番組。マツコと有吉の切り口がおもしろいし、そこに注目しがちだけど、番組のスタッフが優秀だなぁと思うときがよくある。

特に、スタッフがマツコと有吉という演者をよく理解しているんだろうなぁと思う。二人の活かし方みたいなところがすごい上手い。特に先日の放送で感じました。

 

それは、「新居に引っ越したけど 挨拶回りはどこまでするべき?」という視聴者からのお怒りメールついてトーク。

この質問に対して、よく言うのは向こう三軒両隣だけど、番組スタッフは、想定の家の区画を下に、考えてみようという番組の構成になった。

 

その区画の絵がコチラ。

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 もうね、コレを観た瞬間に、アッ!!!と思いました。

こんなもんね、マツコと有吉が最も輝ける設定である!この二人が気持ちよく羽を伸ばしてトークを展開できるお題だ。近所付き合いという人間関係、空想トーク、お互いで架空のトークを盛り上げていくのが得意な二人にとっては超ド級のホームランボール。

僕はこの演者二人を気持ち良く躍らせるステージを作った放送作家さんを賞賛したい。

 

案の定、盛り上がりました。以下参照

 

「それだけじゃやダメ」と2人で話が広がっていくのですが・・・

庭でギャーギャー騒いでいるのに、挨拶に来ないわねって、4・5辺りの人はなるよ。

4・5行ったら3も行かなきゃ、3・4・5は同じ間取りの建売住宅。4・5の家には行ったけどうちには来なかったってなるから、3には行かなきゃダメ。4と3は仲がいい。

14は大地主。地主だからうるさいよ。この辺の土地は元々14の土地だから。

そうなると、1と23も。1と23は権力者だから。あと8も。

14は挨拶行かないと、公園を使わせてもらえないよ。それだとしたら、13も行かないとね。

すると、16と25も何でうちには来ないんだとなるから、16と25も行かなきゃいけない。

1に行ったのに、なんで7には来ないんだとなるから、7も行かなきゃいけない。すると9がすねるから、9も行かなきゃ。そうなったら10も11も行かなきゃ。

妄想の設定からあれこれ話が飛躍して、「結局、全部じゃねーか!」と突っ込みたくなるトークの末、最終的には、「向こう三軒両隣」に加え、悩んだところは行ったほうがいいという答えに落ち着くというサゲです。

もちろん、おもしろい演者二人による功績が大きいけれど、僕はこの演者二人を気持ち良く躍らせるステージを作った放送作家さんを賞賛したい。

 

【書評】浅田次郎 プリズンホテル【1】夏

プリズンホテルを読んだ。初めての浅田作品。

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かれこれ10年以上、小説をちょこちょこ読んでる癖に読まず嫌いしていた作家さんです。本屋に行ったら作家順に陳列されている本棚で、最も記憶に残る【あ】の部分で幅を利かせている作家さん。勝手に、年配の小難しいミステリーでも書いてる小説で、ユーモアもロマンも色恋も少ない作風なんだろうなぁと決めつけてた。

 

浅田先生、すみませんでした。

 

プリズンホテル【1】夏 を読んだ。

ヤクザの親分が経営する『奥湯元あじさいホテル』、通称『プリズンホテル』という任侠団体専用ホテルを舞台に、売れっ子小説家、離婚を切り出そうとしている妻とその夫、一家心中をしに来た家族、左遷続きの熱血ホテル支配人と天才シェフが登場し、いろんな事件が起こるという設定。
 
様々な方の書評レビューを見ていると、特にホテル経営者の仲蔵親分に関する賞賛が多く見受けられる。ストーリーの構成上、王道ではある。一見悪役に見える男《この場合ではヤクザである仲蔵親分》が、実はかなり人間味のある良い奴で、最初は誤解を受けながらも、徐々に他登場人物や読者を虜にしていくという構成だ。この構成自体は王道なんだけども、何と言っても読者の心を魅了するためには、その登場人物の描写、愛着あるキャラクターに育てていくための表現能力が大きく問われる。その点、この作品はバッチリ読者の気持ちをさらっていってくれます。流石は浅田先生!
 
一方で売れっ子小説家・木戸孝之介というキャラクターに関する評価は思ったよりも高くない。コレは個人的には意外だ。彼は仲蔵親分の身内でもあるんですが、幼少期に母親と生き別れた経験からか偏屈な人間に育っている。継母や恋人に対する容赦ない暴力や傍若無人な立ち居振る舞いに辟易する読者が多い様。確かに、ここ最近の映画やドラマでは倫理的にNGになってしまいそうな描写が多くあった。でも、小説ってソコが良いんじゃないの?と僕は言いたい。ねじ曲がった人間像、とても世間には出せない様な人間性がアウトプットができる場だからこそ小説という活字のメディアは良いんだと改めて思った。人間のエグい部分を見せないオブラートに包まらたNon刺激なコンテンツばっかりに触れてもしゃーない。
 
 
そんな木戸孝之介にまつわる描写で気になった部分をピックアップ。
 

クリエイティブな経緯を楽しむよりも、結果としてのオブジェを夢見るタイプの不順な作家であるぼくは、ほとんど狂気した。 

相手がいっけん屈強なハードボイルドであることは気になったが、そういうヤツに限って根はナヨナヨの土佐日記であると決まっている。クリイティブなパワーの根源は、変身願望なのである。几帳面なぼくはいいかげんな与太者を好んで書くのも同じ理屈だが。

自分で言うのも何だが、ぼくはそのしぐさを見ながら、こいつは何て男運の悪い女だろうと思った。

清子は春先のバーゲンで買ってやった、暗いウール地のワンピースを着ていた。わざわざそれを着てきたという誠意は評価するが、六月の気候には見ているだけで暑苦しい。

行き先は訊こうとはしなかった。三年間ずっと観察し続けて思ったことだが、この女は意思を表明するということがない。万事なすがまま、である。

それが彼女なりの処せ術だとしたら大きなまちがいで、弱肉強食の世の中では、周囲の悪意を一身に背負わされる結果になることは自明だ。人生ただ一生懸命やたって良くなるわけはない、というお手本である。 

 

「わぁ、きれい。モミジがいっぱい見えるから、モミジの間なんですね。」ぼくは南部鉄の四角い灰皿で清子の頭をゴキリと殴った。手かげんしたつもりだったが、変によけたものだから角がモロに当たって額が少し切れた。アッと声を上げて、清子は藤椅子にうつぶした。「あのなあ。俺ん前できれいだのきたねえだの言うのはやめろ。興ざめしちまうじゃないか。おまえはモミジみたいに黙ってりゃいいんだ。」

清子と付き合い始めた三年になるが、ぼくはその間、清子を清子だと思って抱いたことがただの一度もない。いつも書きかけの原稿に登場する女の誰かだと信じて抱くのである。当然、ぼくも登場人物になりきる。

ということは、ぼくと清子のセックスは四十八手どころか無限のシチュエーションが存在するわけで、ある時は、「このアマ、おとなしうせんかい!ほれみい、体はイヤとは言うとらんで」などと喝しながら、鼻血の出るほどビンタをくれてレイプする。《略》

こうした華麗なセックスについて、当初は清子もぼくを多重人格者だと思ってアセったようだが、根が床上手のスキモノだから、すぐにこのノリにハモるようになった。レイプに際してはころあいの抵抗を示し、涙も忘れず、不倫女房役だと察したときは「おねがい、ね、ねっ一度だけ、ここよ、ここ」なんて口走ったりするのである。

そんな具合で、頭は悪いが勘はいたって良い女であるから、ちかごろではいちいち状況説明までする必要はない。

 

 決して、褒められたような言動をしていない木戸孝之介。でもなんだか好きだなぁ。彼に飼われている清子も愛おしい感じ。ヤクザの女をしていた過去があり、ヤクザのリアルを知りたい木戸から近づいてきた関係。清子は女手ひとつで子どもを育てているから、月数十万を木戸から貰って言いなりをしてる。でもいつか、自分の全てを受け入れてくれる男が現れると信じている様。木戸はそれを笑い飛ばすシーンがあるが、それもなんとも残酷。でもそこが良いんじゃないかな。
 
 
プリズンホテルの書評とタイトリングしながらも、殆どが木戸孝之介と清子の内容になってしまった。物語の重要な部分ではあるけど、ほんの一部でしかないし、他シーンはユーモアあり、感動あり、人情味ありのエンターテイメント作品。シリーズ物だから、次の【2】秋編が楽しみ。早速Kindleでポチった。
 
※木戸孝之介という名前は、浅田次郎の売れない時代のペンネームらしい。

 

【比喩 Vol.23】既に忘れ去られたラファ・マドリー

ラファエル・ベニテス。通称ラファ。

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監督キャリアは、バレンシア就任1年目でのリーガ制覇、その後リーガ・UEFAカップの2冠の実績を作り、プレミアリーグリヴァプールFCに移籍。イスタンブールの奇跡と言われるACミランとのファイナルで勝利を収め、ビッグイヤーを獲得。この鮮烈な印象からベニテスと言えばリヴァプールというイメージを持つ人が多いと思う。僕もそう。

 

イスタンブールの奇跡についてはコチラ

soccerdougasyu.com

 

彼はその後、インテルチェルシーナポリレアルマドリーとビッグクラブを歴任するも大きなインパクトを残すに至っていない。彼のクラブチョイスで一番疑問だったのはインテルへの就任。あの時は前年にラファのライバルであるモウリーニョが3冠に導いたクラブだった。これ以上高いハードルは無いだろうに就任して間もなく歯車が狂って解任。素人目からでも誰が監督したって上手くいくことは無さそうに見えた。その後、ナポリで惜しい結果を残してからのレアルマドリー就任。

 

全く成功の香りがしない監督就任。モウリーニョアンチェロッティのアシスタントを務めたクラブレジェンドジダンが就任するのはないかという見方が大半だった中、ヴィジュアルもカリスマ性もイマイチなラファ就任だった。結果、数ヶ月でフロレンティーノ・ペレスから解任され、ジダンマドリーが誕生した。現在、ジダンマドリーはラファ時代を忘れさせるような躍進ぶり。フレッシュな監督のもと、好印象なゲームを繰り広げているのは周知の通り。

 

そんな忘れ去られた短いラファ政権について、元会長のラモン・カルデロンが残した印象的な 比喩表現を紹介します。

 

 

『マドリーでのスタートから、ベニテスはすでに歩く死体のようなものだった』

 

www.goal.com

 

正に、誰からも見ても歩く死体のようだったラファ・ベニテス。かつては、リヴァプールを率い欧州の頂点に立つだけでなく、ライバル・モウリーニョと過激な舌戦でメディアを盛り上げた彼の次の舞台はどこになるのかな。是非プレミアに。おもしろい監督はみんなしてプレミアに来よう。期待しています。

 

【比喩 Vol.22】ドルトムントCEOによるプレミアリーグの例え

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経営破綻寸前だったクラブを立て直した立役者・ハンス=ヨアヒム・ヴァツケCEO。

 

ブンデスリーガの優勝争い常連であり、香川が所属していることからもドルトムントは日本人にとっても馴染み深いクラブだ。そのドルトムントでCEOを務めるヨアヒム・ヴァツケによる比喩を紹介する。この発言はブンデスリーガのプレイヤーを含めて各国のスタープレイヤーや名将がプレミアリーグに移籍することを受け、”年末年始のプレミアリーグの過密日程”の警鐘を鳴らすための発言で使われた比喩だ。

 

プレミアリーグの選手は、レモンのように絞られる。」

 

確かに年末年始の過密日程や、FAカップカーリングカップの引き分け再試合は地獄のようなスケジュールです。コンディション維持が難しいだけでなく多くのプレイヤーが怪我に悩まされる時期でもあります。プレイヤーの選手生命のためにも過密日程軽減が必要であることは間違いないです。 

zasshi.news.yahoo.co.jp